「友の住む国」
人の体温に程近い程の暑さがこの身を貪る動かない空気皮膚呼吸を余儀なくされそうな息苦しさ身体中の水分はとっくに体外に蒸発してしまった
排気ガスの白さがゆらめくアスファルト渋滞の車は時間さえも焦げ付かせた錯覚を抱かせ蜃気楼なのか めまいなのか判断つきかねる中太陽に照らされる木の葉揺らめく
流れるのはただ 川の水とそこに浮かべる船に乗せられた色とりどりの果実ばかり
理屈ではなくそれらは全て 心地よい
*詩=紅 龍さん。写真=紅 龍さん。