「盛 夏」
ジジッ ジジッ と蝉が鳴く大木に身を隠しながら遠慮がちに羽を擦り合わす
サワサワ サワサワ と葉が揺れる風はここまで 届かない
今日も空は どこまでも青く夕刻の 雨を誘う駆け足の夏を惜しむのは自然の中に生きるものばかり
焼けたアスファルトの陽炎風はここまで 届かない
*詩=紅 龍さん。写真=紅 龍さん。