「叙述」
傷つく事と傷つける事が 得意な子供達 いつもアンテナを張り 小さな言葉ひとつで 心に深い傷を負い 立ち上がれぬほどの 傷を負わす
確信をつく一言は 認めたくない自分の姿 隠し通したい本音は いつもどこかにあるワダカマリ
沢山傷つきながら 沢山傷つけながら 何が人を悲しませ 何が自分を悲しませたのかを 忘れてしまい 受けた傷だけを抱えて大人になる
いつしか 自分が子供だったことさえ 思い出さなくなった頃 傷つく事と傷つける事が 得意な子供に戻っている
*詩&写真=紅 龍さん。